大学生の頃、夏季休暇になるとひまなので、昼間だけのバイトを探していた。
自炊するのが嫌で、賄(まかない)付のをピックアップするといいバイトが…
高給で2食付の高待遇!
しかも近所の徒歩5分のパチンコ屋に決めた。
朝9:00~18:00までのホール係り。
仕事はハードだが金は溜まるし、昼夜のごはんも付くしウハウハ。
職場のみんなからも可愛がっていただき、中でも主任、主任の奥さん、班長には、飲み屋さんに連れて行ってもらったり、4人でカラオケなんか連れて行ってもらったりした。
夏休みも終わり、学業優先で皆さんとはさよならしました。
冬休みには、実家に帰ろうとしていましたが、パチンコ屋のオーナーから直接電話が掛かってきて、是非とも来てくださいとのこと。
迷いましたが、お世話になった主任、班長などもいたので再びバイトすることに。
すると班長も主任もおらず、主任の奥さんしかいない。
他のメンバーに所在を聞いても、軽くあしらわれたり、シカトされた。
「あんなに仲が良かったのに離婚?それとも駆け落ち?」
なんて思っていましたが、もやもやした気分を抑えきれず、賄を食べていた時に、賄のおばちゃんに思い切って聞いてみた。
「主任や班長どこいったんですか?」
すると賄おばちゃんは
「あんた知らんの?この間の社員旅行で班長が主任のこと殺したんやwミャハ」
「今は刑務所の中やわwwほれこれ見てみ新聞載ってとるわwミャハミャハ」
と笑いながら話してくれた。
『笑って話すことかよー』
と思って青い顔をしているとタイミング悪く、主任の奥さんが部屋に入ってきた。
ヤベーと冷や冷やし目をそらしていると
「そやねんw慰謝料ガッポリ取ってやるねんwミャハミウフ」
「これから遊んで暮らせるねんwww」
オーナーからは強く引き留められましたが、その日のうちに実家に帰りました。
亡くなった主任の悲しい気持ちより、命の軽い職場のショックが大きく、二度とパチ屋には行かないと心に決めた21歳の冬でした。
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