大学時代金のない俺は日ごろからコンビニで立ち読みをするのが日課だった。
漫画が好きだというのもあったが、隣の住人の若い女(もしかしたら同じ大学?)が夜中に男を連れ込んでギシアンしている音がうるさくてイライラしていたからってのもある。

で、その日もコンビニに行こうと思ったのだが何か変な音が玄関の方から聞こえる。

「ゴン・・ゴン・・ゴン・・ゴン・・・・・」

硬い金属に何かをぶつけるような鈍い音が一定の間隔で聞こえていた。
あまり気にもせず玄関の扉を開けて鍵をかけようとしたが異様な雰囲気に心臓が止まりそうになった。



扉に向かい鍵を持っている私の2m程先では隣の女の部屋の扉に無言で頭を打ち続けている男がいた…

『これは見てはいけないものを見た』

と思った俺は震える手で鍵をかけると何事もないように目の前の階段を降り、道路に出てからはコンビニまで猛ダッシュした。
怖くて帰れず、その日はそのまま友達の家に泊まった。

翌日の朝家に帰ると、隣の家の玄関の扉に少し血がついていて、ドアノブにビニール袋がかかっていた…
中身は知らない。

その日からギシアン聞こえなくなって常にテレビの音が聞こえるようになった。
その男の事件以降、徐々に隣の家は郵便物がたまるようになってて、

「ゴン・・ゴン・・ゴン・・ゴン・・」

って音はたまに聞こえ、俺はそのときは外出しなかった。
結局、薄気味悪いしなんか怖かったのでほどなくして引っ越した。