私がまだ小学4年生の時の話です。
学校帰りに道端で同い年の友達に会いました。

その友達は鬼ごっこで鬼になったらしく、凄く疲れた表情をしていました。
その友達が、たまたま私の近くにいた年下の男の子を指して

「そいつを捕まえといてくれ!」

と言われました。
私は何の躊躇もなくその子を捕まえて待っていました。

そして、私のその意地悪が原因でその子が鬼に捕まって、鬼になってしまいました。
私は鬼ごっこに参加していなっかたため、その後そそくさと自分家に帰りました。




それから一週間が経ちました。
その日は姉と一緒の習い事を受けていました。
その帰りに駅で母と偶然会い三人で帰ることにしました。

帰り道でいつも通り掛かる公園に、この前私が原因で鬼にさせられてしまったあの子が立っていました。
そのとき私は

『きっと、誰かを待っているのだろう。』

と思い、その場を後にして帰りました。
暫くして後ろを振り返ると、あの子が付いてきていました。
少し怖くなりましたが、

『きっと帰る道が同じだけでそのうち分かれるだろう。』

と思いました。
でも、道が分かれる度に振り返っても一向にいなくなる様子がありませんでした。

とうとう自分の住んでいるアパートに着いてしまいました。
アパートの階段を上がっているとき、まだ精神的に幼かった私が内心ビクビクさせながら

「こっちついてくるんじゃねーよ!しつこいんだよ、あっちいけ!」

と大声でいいました。
すると、言うことを利いたみたいでアパートから離れて暗闇に消えていきました。

その夜私は妙に寝付けなくて夜中トイレに行った後、何となく玄関のドアの外が気になりました。
私は踏み台を持ってきてそれに乗ってドアの覗き穴から外の様子を見ました。

すると、さっき家に帰ったはずのあの男の子がドアの前に立っていたんです。
ずっとドアの前に無言で俯いたままじーとたっていました。
その子の手の方をよく見てみると、カッターナイフが握られていました。

翌朝、私の母が外に出たときには姿はなかったそうです。
それから9年経ちアパートから引っ越して、あの子とはそれ以来会っていませんがあのカッターナイフは何のために持っていたんでしょう。